英国のイースター


今年のイースターは4月12日でした。

イースターは春分の日と満月の関係で毎年変わります。
日本ではイースターはあまり知られていないようですが、これはキリスト教の「復活祭」のことです。
宗教的にはもちろん大切なのですが、一般的には長い冬が終わり、春の訪れを告げる行事でもあります。

学校も長いところでは1か月お休みになりますので、遠くに住んでいる家族を訪ねたり、長期旅行へ出かけたりします。ちなみに、もちろん働いているお父さんやお母さんも長い休暇がとれます。会社もイースター前後はお休みになりますが、さすがに1か月はお休みにならないので、上司が、子供がまだいない部下に「子供がいないんだから君は1週間の休みで十分。子供がいる社員には3週間の休みを認める」なんていう英語でいう「子供カード」を使われるのだそうです。

イースター休暇中に子供に会った時には、イースターエッグをプレゼントします。
ここでいうイースターエッグとは現在では主に通常卵型のチョコレートのこと。キャラクターものやかわいらしい飾りのついた子供の名前入りのものまでたくさんあります。
家庭でゆで卵を作り、色をつけてそれをプレゼントすることもあります。本来ならこちらが正統派かもしれません。

また、両親は、イースターラビットからのプレゼントも忘れずに子供に渡します。
イースター前になると、クリスマスと同じように、「いい子にしていないとイースターラビットがこないわよ」
という技を使うことができ、子供達も親のいうことを聞いていい子にしています。

本当のイースターエッグは、卵の殻に絵を描いたもの。
学校で作る場合もありますし、家でご家族の方、お母様やおばあ様とつくることもあります。

















これを、テーブルの上や、イースターツリーといわれる木につりさげます。

イースター当日は、教会へ新しいおろしたての春物のドレスと帽子をかぶってでかけます。この花飾りがたくさんついた帽子のことをイースターボネットといいます。学校によってはイースターボネットを作って、コンテストを行う学校もあるようですね。

教会へ行かない方は、ちょっと朝寝坊をして、イースターブランチをいただきます。

















殻つきの卵は復活の象徴。ゆで卵でいただきます。それから、十字が刻まれたホットクロスバン。
オーブンで焼いて、バターをたっぷりぬっていただきます。キリスト教の行事にはかかせない、スモークサーモンを加えたりします。

多くの英国の学校は4月21日前後から学校がはじまりました。
イースター明けですので、制服も春の制服にかわります。
このあと、5月末のお休みの後に夏用の制服にかわる学校がほとんどです。
皆、イースター休暇はどうしたか、という会話ではじまるようですね。

英国はクレジットクランチ(日本のバブル崩壊のようなもの)で大変なことになっている企業、ご家庭も多いと思いますが、中にはラッキーなことにそんなことは気にならないお宅も多いようで、今年のイースター休暇旅行の一番人気はカリブ海への旅行、平均は2週間で15000ポンド(約四百万円)ということです。
イースターも終わり、英国では花が咲き乱れ、これから自然が美しいシーズンに突入です。

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