夏の社交界とセックスアンドシティー


英国では夏の社交界初めの大きな行事であるチェルシーフラワーショーもはじまり、毎日のようにダンスパーティー、アフタヌーンティーパーティー、ファッションショーなどが開かれる華やかな時期となりました。天気の悪い冬をさけて、外国の避寒地で過ごしていた英国人たちも続々とロンドンに戻ってきます。外国の避寒地というのは、スペイン・モナコ・フレンチリビエラ・カリブ海・モーリシャスなどがほとんどですが、まれに植民地時代から引き続き持っている領地があるということで、インド、オーストラリア、ニュージーランドやアフリカで過ごす英国人も少なくありません。

でも5月の中旬から6月初旬まではその社交行事の中心はヨーロッパのフレンチリビエラ・イタリアのサルディニアに移ります。

カンヌ映画祭・モナコグランプリの後サルディニアで遊ぶ(サルディニアは億万長者の遊び場といわれていますが、本当に文字通り、遊びます!)のです。

サルディニアの超高級ホテルも5月中旬から9月の中旬のみ営業します。

昨年のモナコグランプリ(昨年も5月にモナコグランプリの詳細を書いているのでよかったらみてください)後のパーティーでは、英国人F1ドライバー、ジェンソン・ボタンさんと日本人モデル、ジェシカ・ミチバタさんがパーティーの「話題のカップル」でしたが、今年はお見かけせず、1年半ほどの交際を「お休み」するとのこと。残念です・・・。本当に素敵なカップルだったのですが・・。やはり遠距離恋愛は厳しいということなのでしょうか。

彼らにかわり、今年の「話題のカップル」だったのが、モナコのロイヤルファミリー、ピエーPierre Casiragh(プリンセスキャロラインの息子さんです)さんと ビアトリスBeatrice さんです。

ビアトリスさんはイタリア人モデル。今年のモナコローズボールで「ガールフレンドデビュー」をしたばかり。昼間のレースでは、白いミニスカートからすばらしく長い脚をまさに「披露」し、夜のパーティーでは豪華なピーチ色のドレス。カンヌから移動してきた「人工的につくられた美人」が多い中、ビアトリスさんのその健康的で自然な美は輝いていました。

モナコグランプリが終わるとすぐにサルディニアに移動するのですが、今年はモナコグランプリの日程が早かったので、まずロンドンにもどり、それからサルディニアに向かう人が多かったようです。この数日の間にあった大きな行事が映画「セックスアンドシティー2」のプレミアです。セックスアンドシティーは、アメリカの大ヒットドラマの映画版で、社会現象とまでなったドラマです。日本人の生徒様の中には「彼女たちの性格がきつすぎる」ということで、興味がない、という方もいらっしゃいましたが、欧米では大人気です。日本のトレンディードラマのように、豪華なファッションがその人気の秘密でしょうか・主人公キャリーは素敵な恋とブランド(レーベル)を夢見て田舎からニューヨークにでてきて、作家として成功(このあたり原作者とちょっと重なります)、シャーロットは自分で「私はWASP」というほどの東部出身のお嬢様、メランダは地方都市出身で、ハーワード大学出のキャリアウーマン弁護士、

サマンサは女性実業家、セクシーで毎日のように違った男性とデートする結婚願望がまったくない経済的にも精神的にも自立した女性。欧米女性の場合、この4つのキャラクターうち誰かには共感するようです。たとえばキャリーのファッション、メランダの人生観等など。あとはおしゃれなコメディーなので、じっくり考え込むことなく軽く見て笑えるという意見も。どちらにしろ、たくさんの流行語を送り出し、この不況の欧米社会でファッション業界の売り上げに多大な貢献をしたといわれています。プレミア前夜、友人のファッションダイレクターの招待で、Mr Big 役のクリス・ノースさんとキャリー役のサラ・ジェシカパーカーさんとご一緒にしました。このときには、お二人ともロンドンでのプレミアのためにロンドンのクラリッジスホテルに滞在中でした。ドラマや映画のMr Big の役柄はあまり好きではなかったのですが、クリス・ノースさんはとても素敵でした。映画で見るよりも小柄で小さな顔にくっきりとした顔立ち。声はかわらず「セクシー」です。サラジェシカパーカーさんは本当に細くて、小柄な方でした。すでにセックスアンドシティー3も制作がきまっているとのこと。ファッション業界では映画で自分たちのブランドを取り上げてもらうため、今から各ブランドのPRが忙しくしていることと思います。

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