英国女王即位60周年記念: ダイヤモンドジュベリー

BBC放送局ウェブより

今年はヨーロッパ全体の天気が不安定で、英国女王即位60周年記念: ダイヤモンドジュベリーの各行事も多くが悪天候の中開催されました。 

この即位記念がなぜダイヤモンドという名前がつくの?という質問をいただきましたが、 英国ではすべての記念に(たとえば結婚記念日など)に宝石の名前がついています。 

たとえば40周年記念はルビー、50周年はゴールド。 バブルの崩壊で、予算不足などいまひとつ盛り上がりにかけるオリンピックにくらべ、 やはりこのダイヤモンドジュベリーは英国人としての、そして大英帝国としての 誇りをくすぐられるのか、かなり前から町には国旗が飾られ、ストリートパーティーが あちこちで企画され、記念品が販売されました。 

当日の写真は、英国放送BBCのウェブからご覧になれます。

http://www.bbc.co.uk/news/in-pictures-18324096
http://www.bbc.co.uk/news/uk-18295433


(写真 :リージェントストリート) 

(写真 :セービルロー) 

(写真 : ジュビリーティー) 

ジュビリーティーにはダイヤモンドダストは、はいっていません、残念ながら。 中身よりもパッケージのデザインにお金をかけたといったところでしょうか。 


(写真:王冠デザインのチョコレートとチョコレートのパーッケージ) 

このチョコレートもデザインにお金をかけた感じではありますが、ティータイム・食後のコーヒータイムにはなかり華が加わります。 


6月3日のメインとなる行事は雨の中、テムズリバーでエリザベス1世時代に行われた 歴史的なシーンの再生となりました。 

エリザベス1世は大帝国の基盤を築いた女王。彼女のトレードカラーは白でしたが、エリザベス2世陛下も白の衣装を選ばれました。 

この衣装は、王室デザイナーアンジェラ・ケリーによるデザインで1年以上かけて 作成されました。テレビではわかりにくかったかもしれませんが、スワロフスキークリスタルが 散りばめられた、ダイヤモンドジュベリーにふさわしいデザインです。経済がよくないということもあり、さすがにダイヤモンドを散りばめることは やめたようですが。 

アンドリュー王子のお嬢様、プリンセスビアトリスはいつも、ファッションセンスがないと 非難されるのですが、スザンナのデザインのネイビードレスを着たプリンセスは、 「ついにファッションセンスを得た!」とまあ、褒めてはいるのですが半分ばかにしたコメントが目立ちました。 

問題はキャサリン公爵夫人です。いつもは「ケイトのファッションセンスはすばらしい」と 歩くファッション広告塔の彼女ですが、この日は攻撃の対象となってしまいました。 

アレキサンドラマクイーンの真っ赤なアウトフィットの公爵夫人は、私は本当に 素敵だと思いましたが、なにしろ女王陛下の即位記念。目立ちすぎてしまったようです。 確かに、女王陛下よりもそのうしろに立つケイトさんのほうにまず目がいってしまいましたから。それにこのドレス、袖がないデザインのものをいわゆる「タティーな」女性たちがすでに着ていた、というのもまずかったようです。

タティーとはいわゆる、セクシーでちょっと悪女的な 女性たち、悪く言えば、下品ということです。 ケイトさんの妹さんはネイビーの衣装、お母様は白と、英国国旗の色になる素敵なアイデアでしたが、残念ながら「やはり労働者階級出身は下品」と、またおきまりの非難となってしまいました。 

感動をよんだタワーブリッジも、実は前日テストができず、 もし橋が開かなかったらどうしようと、スイッチをおす手が震えてとまらなかったというちょっと冗談のような本当のスタッフの話もありました。 

  
BBC放送局ウェブより


悪天候、経済危機、ロイヤルファミリー批判といろいろあった記念行事でしたが、 やはりテムズに1000隻近いボートが浮かび、いまだにある「英国連邦」に所属する各国の国旗を掲げる姿に感動した国民は多かったはずです。 

私も英国人友人たちと女王陛下に乾杯。 
  

To the queen God save our queen と、いつもはthe Queen と言うのに、Our Queen と 言っていた彼ら。 

このたった一言に皆の気持が表れている気がしました。

人気の投稿