英国上流階級・アッパーミドルクラス・セレブ妻の生活
年末年始は2週間スイスで過ごし、またロンドンでの日常生活にもどりました。また毎日のようにお茶会・ディナーパーティーです。裕福な英国人は年末年始はいろいろな場所で過ごしていますので久、しぶりにあった友人達とお互いのホリデーの話に花が咲きます。もちろん今後のことも含めて情報交換にもなります。
やはり多くはスイスで過ごしています。温かいモーリシャスも大人気ですが。
先日のレッスンで生徒様に、このような裕福な英国人の生活ぶりをお話していましたら、「旅行ばかりのようですが、ロンドンにいるときにはなにをしているのですか?お子様がいらっしゃる方は子育てはしないのですか?」というご質問をいただきましたので、英国上流階級・アッパーミドルクラス、いわゆるセレブ妻の生活をお話したいと思います。
上流階級=全員が大金持ちというわけではありません。貴族は上流階級に所属しますが、領地もすでになく、普通の一軒家にすんでいる貴族もいます。
最近ではその称号さえも売りに出している貴族もいるほどです。もちろん多くの貴族はいまでも多くの領地をもち、月収が数千万円から数億円、ですけれどもね。
ですが、アッパーミドルクラスの場合、そのトップレベルともなりますと貴族よりも貴族のような生活をしている方々もいます。つまり、日本の江戸時代の貧しい武士と豊かな商人のようなものでしょうか。(例が古すきますでしょうか。笑)
私はロンドン郊外に住んでいて、貴族とアッパーミドルクラスの方々が混在しています。住民の平均収入は英国でもトップレベルを誇っている町です。「セレブ妻」は毎日のように美容院に行きます。
美容院によっては顧客のために朝8時から営業しているところもあります。友人宅には「美容室」が家の中にあって、毎日美容師が通ってきます。
シャンプー台など一般の美容室となんら変わりありません。彼女とお嬢様ためだけの特別美容室です。時々私たちもご一緒して、ティーとビスケットをいただきながら、シャンプーとブロー、ネイル、マッサージ、そしておしゃべりを楽しみます。
子供がいても、皆住み込みのナニー(子守)がいますから、朝はいちおう「いってらっしゃーい」と寝室から声をかけるだけ。時々は学校に子供を送っていって、ママ友とお茶をしたりもしますが、普通はナニーにまかせます。
学校の送り迎えはほとんどないのに、なぜママ友ができるのかというと、英国の学校では両親のためのパーティーやお母様だけのお食事会などたくさんの社交行事がありますので、そこで友達になるのです。
娘の学校の英国人ママ友20人のうち、なんと半分のご主人さまは働いていません。領地からの収入で暮らしている人もいますし、ビジネスで成功し、その会社を売って何十億円というお金を手にした方、でも一番多いのは最も伝統的な方法、つまり「遺産をうけついだ」という方々。
ご主人さま達は朝から奥様にティーを作って、ベットまで持っていきます。これはアーリーモーニングティーと呼ばれ、本来は召使いの仕事なのですが、現代のジェントルマンは愛する奥様のために朝はベットまでティーを持っていきます。
英国人女性と結婚した友人の日本人男性は、結婚してはじめて覚えたことが朝奥様にティーを持って行ってあげることだった、とのことです。
朝はご主人がベットまでもってきてくれたティーで目覚め、ゆっくりとご主人と会話をし、美容院へ。美容院では、午前のお茶モーニングティーをいただきながらヘアのお手入れだけではなくネイルのお手入れやマッサージもしてもらいます。
その後はご主人さまや友人とランチをしたり、ハロッズでお買いものまたはセレブ妻の義務ともいえるパーティーの準備やチャリティー活動です。家政婦、メイド、庭師、料理人などがいますので、家事はま
ったくしません。
夜は毎日のようにディナーパーティーやダンスパーティーもしくはご主人さまとデートです。
夜女性は着飾ってこそ女性ホルモンがでて美しくいられるのです。だからこそ朝もゆっくりと起きなくてはいけません。
パーティーの翌日朝早くから起きて家族の世話・・ということはありません。
男性が朝ティーを女性に運ぶことは彼女をこころから愛している証拠。「女性は男性から愛されなくてはきれいに年をとることはできない」
よく英国人友人達が口にする言葉です。年齢を重ねても、エレガントに着飾って男性にエスコートされている英国の女性達。
毎朝ご主人さまがベットまで運んでくれるアーリーモーニンングティーでご主人さまの愛情を毎日感じ
る、これがゴージャスな英国セレブ妻の美容の秘訣で、1瓶何万円もするクリームだけではないのです。