冬の社交場 サンモリッツ(スイス) パートⅠ
スキーが好きな方には、冬季オリンピックが開かれたこともあるサンモリッツは、『一度は滑ってみたい』と思う、ヨーロッパでも有名なスキー場でしょう。
サンモリッツには、スキー場以外にもうひとつの顔があります。
それは『ヨーロッパ 冬の社交場』です。
ルイ・ビトン、エルメス、ブルガリ、プラダなど有名ブランドをはじめ、冬だけオープンするノブなどの高級レストランも数多くあります。
ハイシーズンは12月末から2月末まで。この間、毎日、有名ブランド店でのカクテルパーティーや、サザビーズなどによるオークション、毛皮のファッションショーなど社交イベントが盛りだくさん開かれます。
スキーをしない方も十分楽しめますし、社交を目的に滞在する方も多いです。
『スキーもしないのにスキー場に1週間も滞在したらつまらないのでは?』と思われるでしょうが、スパ・トリートメントをはじめ、ショッピング、パーティーと楽しめることがたくさんあるのです。
以前は超高級ホテルか別荘しかありませんでしたが、今はクラブメッツをはじめ、庶民的なホテルも増えました。でも、サンモリッツに宿泊するなら高級なホテルを一度は体験したいところです。本当のサンモリッツを垣間見ることが出来ます。
サンモリッツで高級ホテルと呼ばれるのは、バドラッツパレスホテル、クルムホテル、カールトンホテルの3つのみ。各ホテルともそれぞれ特徴がので、それぞれのホテルを、シーズン中2週間づつ宿泊する方も多くいらっしゃいます。
バドラッツパレスホテルはたぶんサンモリッツで一番派手なホテルです。長い毛皮を着た男性、毛皮を着せられた犬(!)、ピンクの髪にピンクの毛皮をきた女性など、欧米の方はダドラッツパレスホテルのことを『パリコレクション』と呼びます。美容整形手術をしているかたも多く、お顔は21歳、実際の年齢は80歳、などと人生を謳歌している方も少なくありません。
クルムホテルは『自然に年をとる派』の、どちらかというとおとなしい方々が集まります。
カールトンホテルは全室ジュニアスイートかスイートでバトラーつきです。このバトラー、本当にすばらしいサービスで、到着してすぐの荷物ほどきから、お風呂を準備してくれたり(映画などでみたことありませんか?バブル、オイル、ソルト、どちらになさいますか?と聞いてお風呂を準備してくれるのです)、靴を磨いてくれたり、すばらしいお茶を用意してくれたりとまさに至れり尽くせり、貴族のようなサービスを受けられます。
この3つのホテルのどれかに滞在すれば毎日、ブランド店からのファッションショー、カクテルパーティー、オークション、支配人が開催するパーティーなどの招待状が文字通り舞い込んできます。ブランド店などもこのシーズンが稼ぎ時になります。
もちろんお子様のパーティーもたくさん開催されます。例の『サークル形成』がここでも行われるわけですね。